フリーター、家を買う。 第1話

三流私大を卒業した武誠治(二宮和也)は、部品会社に就職したが、社風になじめず、たった3カ月で辞めてしまう。中堅商社で経理畑ひと筋に働いてきた父・誠一(竹中直人)は、何故相談もなく勝手に辞めたのか、と誠治を怒鳴りつけた。専業主婦の母・寿美子(浅野温子)は、誠治が自分で決めたことだから、と言ってかばった。誠治は、その気になればすぐに就職できると軽く考えていた。しかし、就職活動は思うようにいかなかった。誠治は、とりあえずアルバイトを始めたものの、人間関係が上手くいかないとすぐに辞めてしまい、バイトを転々とする日々が続いた。誠治の姉で、開業医のもとに嫁いだ亜矢子(井川遥)は、自堕落な弟の行く末を案じていた。それでも寿美子だけは、誠治を信じて見守っていた。そんなある日、寿美子のようすがおかしくなる。寿美子は、食品が散乱したキッチンに座り込み、「ごめんなさい今日も死ねませんでした」と何度も繰り返していた。寿美子が重度のうつ病であることを知った亜矢子は、原因に心当たりはないのか、と誠治と誠一を問い詰める。すると誠一は、すべて誠治のせいだと言い出す。寿美子に心配をかけたことを悔やんだ誠治は、再就職することを決意し、その準備資金作りのために、大悦貞夫(大友康平)が経営する大悦土木でアルバイトを始める。そこで誠治は、大手ゼネコンの社員の千葉真奈美(香里奈)という女性と出会い…。

#邦画

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